昨今、暗号通貨やブロックチェーン、web3といった言葉がバズワードになっていますね。
今回は個人的に興味を持ったイーサリアムについて整理してみたいと思います。
Ethereum(イーサリアム)とは?
2022年11月現在、イーサリアムはビットコインに次ぐ2番目に時価総額の大きい仮想通貨です。(https://coinmarketcap.com/ja/より)
イーサリアムとは次の二つの意味を持った言葉と言えるでしょう。
- 仮想通貨としてのイーサリアム(ETH)
- ブロックチェーン技術を利用したネットワークとしてのイーサリアム
それぞれ簡単に説明します。
仮想通貨としてのイーサリアム(ETH)
皆さんが一番よくイメージできるのはないでしょうか。世間を賑わせている仮想通貨としてのイーサリアムです。
この記事を書いた時点で1ETH=168,416円で取引されています。
ETHは暗号資産として持つためだけでなく、OpenSeaといったNFTマーケットプレイスで、写真、音楽、絵といったデジタルアートの決済に使用することが可能です。
どころでイーサリアムを使って現実世界のモノを買うことはできないの?
そう思っていたあなた。
楽天がビットコイン、イーサリアム含む仮想通貨を使って買い物をするためのサービスを行っています。
(引用:楽天公式サイト)
楽天ポイントの使えるお店であれば、仮想通貨を使っ楽天キャッシュと連携することで決済が可能です。
とはいえ、日本円と同じように買い物ができるようになるにはもう少し時間がかかりそうというのが本音です。
ブロックチェーン技術を利用したネットワークとしてのイーサリアム
少し考え方が変わりますが、イーサリアムとは時としてブロックチェーンプラットフォームとして使用されます。
イーサリアムというシステム上でスマートコントラクトと呼ばれるアプリケーションプログラムの開発や実行ができます。
イーサリアネットワークの関係図
イーサリアムネットワークの特徴として、参加者はイーサリアム上で行われた処理に対して記録を確認して正当性をチェックしていきます。
これがいわゆるマイニングと呼ばれる作業で、マイナー(マイニングを行う人)は台帳の承認作業を行う代わりにGasと呼ばれる手数料(ETH)を報酬としてもらうことができます。
この一連の流れを経由して処理が完了します。
また、プログラム実行者はGas代を高く設定すればその分、優先的に処理がされる仕組みになっています。
もう少し深くイーサリアムを理解する
イーサリアムを理解するためには以下の要素をしっかり把握することが重要となります。
- ERCトークン規格
- NFT
順番に見ていきましょう。
ERCトークン規格
ERCはEthereum Request for Commentsの略であり、イーサリアムにおけるトークンの仕様(機能のセット)を定めている。
よく使われるERC20やERC721といった有名な規格を使っていれば、他の人が簡単にトークンを使えるようになるという優れもの。
規格の違いによりNFTとしての機能が異なっており、プラットフォームに合わせて独自の機能を備ええることが可能です。
表 代表的なトークン規格
ERC20 | ERC721 | ERC1155 | |
主な特徴 | 代替性トークン(FT) | 非代替性トークン(NFT) | マルチトークン |
説明 | ETHにならぶ通貨として扱うことができる | トークンを発行しデジタルアートに唯一性を持たせることが可能 | 1度のトランザクションで低Gas代で複数トークンを扱える |
用途 | 暗号資産 | デジタルアート、 音楽、絵 |
ゲーム |
例えると、スマホやPCの充電がUSBタイプA、タイプC、サンダーボルトといったように端末によって異なるイメージ。
もちろん便利な機能を盛り込んだ新たな独自の充電タイプを作ってもいいけど、それは他の流通している端末との互換性はなく、不便になるということ。
NFT
仮想通貨を検索すると必ずと言って良いほど登場するのがNFT(非代替性トークン:Non-Fungible Token)です。
NFTはERC721のトークン規格によってその機能を実現しており、次の二つの特徴を持ちます。
- 唯一性の保証
- データの複製・改ざんの検知
NFTを使用することで主にデジタルアート(絵、音楽、キャラクター、ゲーム内アイテム等)に唯一性のあるIDを付与することが可能になります。
このIDは唯一性があるだけでなく、過去の取引きをブロックチェーン上に記録することで、データの複製や改ざんを検知することが可能です。
つまり、デジタル上でいくらでもコピペできてしまう画像などが「クリエイターが作成した一品物」として管理することができます。
またNFTの持つ、ブロックチェーン上に過去の取引き履歴を記録する機能により、二次使用、三次使用する際に取引を追うことができるのでクリエイター側にも大きなメリットがあります。
以下の図のように、デジタルアート製作者は自分が作成したデジタルアートにNFTを付与して販売することで、そのデジタルアートに唯一性を持たせることができるだけなく、二次販売、三次販売した場合にその費用の一部を製作者に還元するといった仕組みが実現可能となります。
イーサリアムが使われているプラットフォーム
OpenSea
OpenSeaはNFTを使ったオンラインマーケットプレイスで、デジタルアートを買うだけでなく、自分が作成したデジタルアートにNFTを付与して売ったり、オークションに出したりすることができます。
OpenSeaではETHやBNBコインを含む複数の仮想通貨を使用することが可能です。
絵心がある人は簡単にNFTを発行して売ることができるので良いお小遣い(仮想通貨)稼ぎになるのではないでしょうか。
NIKE 「.Swoosh」※現在はベータ版
ブロックチェーン技術はスポーツの分野でも注目されており、特にメタバースといったデジタルな世界との親和性も高く、今後ますます発展が期待されます。
特に注目したいのが、NIKEが2022年11月に.SWOOSHを発表し、ブロックチェーン技術を用いてバーチャル作品をやりとりしたり、アスリート、クリエイター、消費者がメタバースを通じて交流できるプラットフォームを開始予定です。(まだベータ版)
まとめ
ブロックチェーン技術やイーサリアムについて、概要を理解した気持ちになれましたでしょうか。
ビットコインのように投資性の高い代物という認識しかなかったのですが、調べてみると奥が深い使い方が多く、今後も発展が楽しみですね!
最後までありがとうございました!
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