データサイエンティストが転職を考える瞬間

今回は若干仕事の愚痴、ということになります。

 

データサイエンティストとして採用されて数年が経ちますが、

時折、

「転職したいなぁ」

なんて思うことがあります。

今回データサイエンティストがどういう瞬間に転職を考えるのか共有したいと思います。

 

辞めたくなる瞬間① 「会社がAIの教育事業に手を出す」

弊社みたいに他社から依頼を受けてAI導入を支援する業界あるあるだと思います。

やはり、AI導入というのは難易度が高く、ビジネス実装まで進むのは本当に一握りです。

これは、例えAIコンサルを雇ったとしてもPoC(精度や効果が得られるか検証を行うこと)以上に進む確率は低いです。

 

当然、弊社のような弱小企業も例外ではありません。

やはり、半年でPoC1~2回しかできていないなんてこともザラです。

 

そうなってくると、会社としては何としても利益を確保しないと事業が危ぶまれてします。

そんなタイミングで既存のお客さんから声が聞こえてくるのです。

 

「ウチの会社全体でAIの教育をやっていきたいんだよね。」

とか

「新しく入る新入社員にAI教育をやりたい」

 

といった言葉です。

弊社としても、新入社員向け講義ができれば運用費にプラスして毎年お金が入ることになり、やればそれなりの利益が見込めます。

しかも準備に手間がかかる講義資料を一度作ってしまえば、他の会社でも使いまわすこともできます。

このような状況、現場で働いているデータサイエンティストが抱く感想は、

 

「やりたくねぇぇぇっぇぇええええぇっぇぇっぇぇぇぇええ!!!」

 

この一言です。

なぜならば、AIに関する講義なんてすでに世の中あふれまくっているからです。

Ai〇emyとかA〇スタンダードとか、優秀なAI講座がいくらでもあるんですよ。

しかも、中には無償なものまであります。

 

そして当然のように資料作成はデータサイエンティストが担当します。

伊達に未来を予測していません。わかるのです。

面倒な仕事はデータサイエンティストに集まるのです。

内容が難しいとか、専門的だとか、色々言われて資料作成を押し付けられます。

 

私を含め社内の現場のデータサイエンティスト達のモチベーションは驚くほど低く、

このような状況が長く続くとどうしても転職の2文字が頭を過ります。

 

 

辞めたくなる瞬間② 「同僚の退職・異動」

IT業界では転職は日常茶飯事です。

データサイエンティスト界隈でも、転職の話はティータイムの雑談なみにしています。

しかし、実際に同僚が転職や異動となりチームを離れていってしまうと、それはそれは厳しい現実が待っています。

 

そう。

希少価値の高い、人数の少ないデータサイエンティストは当然一人が抱えている仕事の量も膨大です。

仕事のできるデータサイエンティストほどたくさんの案件を抱えています。

そんな人財が抜けてしまうということはその人が背負っていた業務をほかの人が引き継ぐことになります。

 

データサイエンスが難しいといわれる理由の一つに、データ分析の引継ぎ超面倒くさい問題があると感じています。

これは、人それぞれデータの見方が異なれば、分析の方針や結論のつけ方、そしてPython等のコードの書き方も人それぞれ様々な異なります。

 

つまり、一長一短で簡単に引継ぎができるようなものではないのです。

辞めていく人は次を考えているので、自分のやってきた仕事の後始末なんかに時間をかけないかもしれません。

 

そうなると、これまでの報告資料やPythonコードを読み解く必要があります。

この作業がまぁ負荷の高いこと。

手掛かりがあるだけまだましなのかもしれませんが、自分の業務に加えて抜けていった人の業務を背負っていくのは、ストレスフルなこと間違いなし。

一方で抜けていった人は、今より待遇がよく、高い給料で働いているなんてことを考えるとついつい

 

「あーあ、なんか辞めてーなぁ」

 

と、転職の2文字が頭を過ります。

 

 

データサイエンティストが業務の片手間に求人サイトを眺めるなんて光景、よくあるんじゃないでしょうか。

自分も、そのうちの一人です。

データサイエンティストが求められているうちにどんどん条件のよい、給料の高い会社に転職するというのが賢い選択なのかもしれません。

 

「海外で働いてみたいなぁ…」

 

そんなことを思いながら明日も目の前のパワポの作成します。

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