今回はAIプロジェクトを始めようとしている方、必見!!
テーマ選びの時に抑えておきたいポイントを紹介します。
①まずは解決したい課題を明確に!データの有無は考えない!
まず最初に言っておきたいことは、
「データがないからAIの利活用はムリポ…」
なんてことを言っているようでは、AIプロジェクトの成功はあり得ません。
AIは単なる手段、道具であって目的ではないのです。
本当にAIを使って課題を解決したいのであれば、まずはその解決したい課題がなんなのか?を先に考えるんです。
一端のサラリーマンをやっているのであれば、ビジネスにおいて課題がない人なんているわけないですよね?
課題がなければそれはもうビジネスとして成り立ってないんじゃないでしょうか。
めちゃくちゃ当たり前のことを言ってるのですが、案外この考えがない人はよく見かけます。
ではその課題をどのように考えていくのかを説明していきます。
②予測で解決したい課題はできるだけ分解することが大事
ビジネスにおいて抱えている課題はだいたい皆さん同じようなものになるんじゃないかと思います。
- 売上を上げたい
- コストカットをしたい
- 作業を効率化したい
- などなど
しかしこれではまだAIテーマとしては使えません。
なぜならば課題の粒度が荒すぎるからです。
課題の粒度が荒い状態では、何を一体どうすればいいのか解決策が全く見えてきません。
従って、AIテーマにするためには次のようにもう何段階か踏み込んでいく必要があります。
- 「商品Aの1日あたりの売上を上げたい」
- 「無駄な業務を減らして人件費のコストをカットしたい」
- 「製品開発にかかる作業効率を改善したい」
難しく考えることはなく、普段扱っている製品やいつもの業務内容の一部分を取り出して改善することを考えればよいのです。
ある意味AIテーマを決めるということは自分のビジネスを細分化して考えていくことになります。
つまり、厳しいことを言うと自分の仕事があまりよくわかっていない人はAIテーマを見つけるのは難しいかもしれません。
③「予測」することで解決できるレベルまで落とし込む
さて、課題を細分化することができたら、次は「何がわかれば解決するか?」を考えます。
つまり、AIで何を予測すれば課題解決に繋がるのか?を明確にしていきます。
先ほどの例の場合、
- 「商品Aの1日あたりの売上を上げたい」
- 商品Aが何個売れるかわかれば、適切なマーケティング活動を行うことで売上アップが目指せる
予測対象:来月の商品Aの販売数量
- 商品Aが何個売れるかわかれば、適切なマーケティング活動を行うことで売上アップが目指せる
- 「無駄な業務を減らして人件費のコストをカットしたい」
- 業務量があらかじめわかれば、適切な人員配置が行えて人件費のコストカットができる
予測対象:業務量を予測する
- 業務量があらかじめわかれば、適切な人員配置が行えて人件費のコストカットができる
- 「製品開発にかかる作業効率を改善したい」
- 開発に関わる試行錯誤の回数を減らしたり自動化できれば作業効率が改善される
予測対象:試行結果を予測する(シミュレーションする)
- 開発に関わる試行錯誤の回数を減らしたり自動化できれば作業効率が改善される
といったように、課題に対して何かを予測することで解決する!というロジックを見つけ出しましょう。
➃利益までをシミュレーションし、”あとはやれば儲かる状態”にする
ここまでくると、だいぶ機械学習を使った課題解決のやり方が見えてきたと思います。
次に重要なステップとしては、予測が上手くできたと仮定してその結果どれくらいメリットがありそうかを考えます。
この金額的なメリットがしっかり見えていることが重要で、機械学習プロジェクトを成功させる一番のモチベーションにも繋がります。
予測をすることで利益を産み出すには大きく直接的なメリット、間接的なメリットの二つの考え方があります。
直接的なメリットの方は予測ができると簡単に利益まで計算ができます。
具体的な数値まで算出できると、
「予測モデルを導入すれば年間○○万円プラスになるからやらない手はない!」
と上司も唸るわけです。
さらに、これだけ会社の利益に貢献したあかつきには、間違いなくプロモーションの機会も増えることでしょう。
そういった個人のモチベーションにも繋がるので、しっかりとシミュレーションしておきましょう。
⑤データの有無、技術的な課題を考える!
最後のステップとして、技術的な課題を考えましょう。
なぜこのステップが最後なのかというと、技術的な課題は解決できる可能性が高いからです。
よく「データがないからできないや」とあきらめてしまう声を聞きますが、➃で利益がでることがわかれば、「なんとかデータ集めてやってみよう」というマインドになるのではないでしょうか。
技術的な課題については下の表に挙げていますが、少しずつそのハードルが技術の発展とともに下がってきています。
よくある課題 | 解決方法 |
データ不足 | データを収集する、外部から買う |
データサイエンス知識不足 | AutoMLツールやChatGPT等にやってもらう |
リソース不足 | クラウド環境を用意する |
まとめ
以上5つの点さえ押さえておけば、あなたのAIプロジェクトは間違いなく成功するでしょう。
また、一つテーマを成功させてしまえば、次から次へとテーマを進めることができて、気が付けば優秀なデータサイエンティストとしてのキャリアも見えてくるんじゃないでしょうか。
そうなれば立派なDX人材ですね!
社内のデータ活用はまじめにやると必ず自分にも返ってきますので、つまらない業務は置いておいて、みなさんAI活用始めましょう!
以上!
コメント