打ち合わせも終盤戦に差し掛かってきたお客様から、
「ところで、同業他社でAI導入にうまくいった事例はありますか?」
こんなことを聞いて来るお客様は非常に多いですが、総じてそういったお客様に対しては赤に近い黄色信号が点滅します。
事例を聞いて来るということは、自分達の中でまだAIを使ったビジネスが想像できていないということなのではないか?と。
あくまで私の経験上の見解ですが、AI導入が上手く企業は次のような特徴があります
- 「〇〇にAIを使いたい」といったテーマを持っている
- 整ったデータ(構造化データ)が豊富にある
- AIでできること、できないことをキチンと把握している
この中でも特にすでに取り組みたいテーマがあるお客様は「なにか事例ない?」なんてことを聞くのではなく、「AIを使って〇〇をやりたいんだけどどうやったらいいかな?」と聞いてきます。
もし、社内でAIを使って何かをやりたい、もしくは「やれ!」と上から言われたのなら、まずやることは現在業務上で抱えている課題を明らかにすることです。
その課題を解決することで、大きなリターンが見込めるであれば大変Goodです。
いきなりコンサル会社におんぶにだっこでお願いしてしまう企業をよく見かけますが、それではコストがかかるばかりだけでなく、自分たちで課題を解決しようという風潮が生まれません。
続いて考えないといけないことは、それぞれ出した課題がAI(というかデータと機械学習)で解決できそうなのか?という点です。
これを考えるためには、AIを使うとどういった課題が解決できるのかを知らなくてはなりませんが、そんなことはネットで調べればいくらでもでてきます。
ここまで来てようやくコンサル会社に助けを求めていい段階だと思います。
- AIで解決したいテーマが整理されている
- AIに対する知識がある(AIはなんでもできるという幻想を捨てている)
この2点が整理されていれば、スムーズにAI導入ができるので、無駄な時間とコストをコンサルに払わなくてすみます。
そしてこの辺りから、いよいよデータセットやモデルを作成するといった機械学習の専門的なフェーズになってきます。
高い予測精度を出すにはそれなりの知識が必要になり、専門家にヘルプお願いするのが効率的といえます。
「精度〇〇%を出すにはどのくらいのデータが必要か?」
「機械学習モデルをどうやって作ればいいか?」
「作成した機械学習モデルをどうやって使っていけばいいのか?」
これらのステップをクリアするためには専門家であるコンサル会社等に相談しながら、進めていきましょう。
この時、可能な限り自社の人間が手を動かすようにすることで、さらに工数を減らすことができるだけでなく、次回他テーマを遂行する際にも自分でやってみようという自信につながります。
つまり、コンサル会社にはアドバイザリーの約を頼み、進め方や技術的なアドバイスしてもらうわけです。
まとめ
今回言いたいことは、「AI成功事例を要求するときはしっかり自分の業務の課題感を明確に!」
この一言につきます!
何の参考になるかわかりませんが、何かに気がづければと思います!笑
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